075:ひとでなしの恋

愛してほしいだなんて 贅沢なことは言わない

名前を呼んでほしいだなんて 我儘は言わない

ただ一緒に 傍に居てくれるだけでいい



あなたが刻む証ならば この痛みさえ愛しく感じる

その漆黒の髪も 黒曜石の瞳も 抱き締める腕も

今は私だけのものなのだから



無償の愛 そんなもの嘘だと思っていたけれど

あなたになら捧げることができる

たとえあなたが 人でなしだったとしても